編集後記 by やっちん

2001.6


 我が家にプリウスがやって来たのは98年2月27日のことでした。
 初乗りの体験記を書けば、読んでくれる人もいるかなと軽い気持ちで「我が家にプリウスがやってきた」と題するホームページを作り、98年3月2日に一部をアップし、3月4日にリンク集も作成しました。このホームページには、開設直後から、多くのプリウス・ファンやオーナードライバーの方から励ましや体験情報のメールをいただき、大変驚きました。
 
 インターネット上で、プリウスに関するホームページやコメントは98年の春の時期でも多数存在していましたが、これらのほとんどは、トヨタという製造サイドや販売サイドからの情報、新車紹介や試乗記等の自動車雑誌の記事的ページ、あるいは、環境がらみで評論的に述べてみたコメント等が大部分であり、ふつうの個人が日常乗る車として「プリウス」を扱ったものはなかったので、新鮮に受け取られたのではないでしょうか。また、話題だけ先行し、実際に触れていない人もプリウスについて語っているという現象がありました。
 
 個人ユーザーの立場でプリウスを取り上げていたのは、98年3月時点で私が検索をして知る限り、益田市の松本先生のページ(リンク集にあります)のみでありました。このような状況の中、メーカーサイドやマスコミの情報ではなく、一般ファンの声や実際に運転をしている個人ユーザの体験を紹介し、交流を可能にするホームページを作ることは意義あることと思っています。

 それは、プリウスの真実は、私たちユーザーの体験の中にこそ存在すると、私は考えるからです。プリウスのよい点、悪い点を含めて、健全な批判精神をもって、プリウスを応援していきたいというのが、私の立場です。


 プリウスへの評価は、人によって千差万別でしょうが、私の感じ方を述べますと、プリウスは自動車に対する価値観の座標軸をコペルニクス的に変えてしまった車ではないかということです。

 つまり、これまでの自動車は、フィジカルな価値観(具体的には、馬力、トルクの大きさ、加速感、最高速度、スタイリング、内装の豪華さ、設備等)で善し悪しが判断されてきたのではないでしょうか。これに対して、プリウスは、(フィジカルな要素も悪くはなく、個人的に好きですが、)乗る人間がプリウスを本当に評価しようとするのであれば、インテリジェンスな価値観(具体的には、最新技術に触れる喜び、エコロジーへの貢献の満足度等)を考えざるを得ない車だと思います。逆に、従来の価値観で自動車を評価する人にとっては、プリウスはつまらない車であり得るということです。この意味で、プリウスは、大げさに言えば、乗る人間に、クルマと人間の関わり方や、人間社会の未来がどうなるかを含めて、価値観の選択を迫る車ではないでしょうか。

 ハセガワさんという方から「第三京浜で右横をメルセデスの12気筒が猛スピードで抜き去って行っても、フーン、それがどうした。と平然としていられますねえ、プリウスは。ジャグアーがどうした、フェラーリがなんだというヒエラルキー超越のクルマなんですねえ。」というメールをいただきましたが、全く同感です。


 このホームページを開設した直後、意外な人物からのメールが私の元に届きました。プリウス制作のチーフエンジニアの内山田さんからこのホームページへの励ましのメールでした。内山田さん自身も98年2月にプリウスが納車されてオーナードライバーになったそうです。

 多くの人たちを感動させる車を世の中に送り出してくれた内山田さんに、この場を借りて感謝の言葉を贈りたいと思います。(内山田さんは、その後トヨタの重役に出世されました。オメデトウございます(^^)v )


 98年5月からは内容とともにホームページの題名も「プリウスマニア」と一新しました。

 その後の発展で、特記するべきことは、98年9月から利用者相互の交流を可能にするために伝言板を設置したことでしょう。伝言板は、毎日訪問し書き込みをしてくれる多くの人たちのおかげで、いまや年間20万件以上のアクセスのある人気ページとなっています。私は「大家さん」であり、訪問者として多くの「住人さん」が住み着いてくれている状態です。つまり、プリウスマニアは、いまやコミュニティとして存在していると思います。

 この伝言板の効果もあり、98年10月からは、このプリウスマニアの利用者間で全国的にオフ会が活発に開催されるようになってきています。私自身も、南柏オフ会を始め、いくつかのオフ会に参加していますが、年齢、職業、性別を越えて、プリウスという純粋な興味だけで、人と人がつながることができる体験に、新鮮な驚きと喜びを感じています。そして、インターネットの一つの可能性を示す貴重な体験ではないかと、内心面白がっています。極めつけは、このプリウスマニアを通じて、ホタルさんと浩二さんは、結婚に至たるという、幸せな出来事まで発生しました。

 この間、マスコミにも、週刊アスキー、カーグラフィック、ヤフーエクスプレス、テレビ朝日、放送大学と取り上げられました。また、「革新トヨタ自動車」などの本でも、プリウスマニアのことが書かれるに至っています。これも、管理人の立場からは、住人の方々が盛り上げてくれた成果であると、感謝しています。

 2001年6月に、委託していたサーバー会社の経営不振に伴い10日以上アクセスが不可能になるという事件が発生しましたが、皆さんからの声援に励まされ、この事件を乗り越えて、3年目の歴史を刻むことができました。

 これからも、ファンやオーナードライバーの声を取り上げるページとして発展させていきたたいと思いますので、よろしくご支援お願いします。